スーパーフィッシュマグロ
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マグロはスーパーフィッシュ

太古の昔から日本人の食卓を潤ってきたまぐろ。江戸時代から”漬け”が開発され江戸前寿司として親しまれ、近年は寿司の王様として世界中に人気沸騰中のまぐろ。生涯猛スピードで泳ぎ続けられるスタミナの秘密・一生成長する秘密・大きければ大きいほど早く泳げる。知れば知るほど物凄いスーパーフィッシュ。

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まぐろの回遊経路

まぐろの回遊経路 ポップアップタグというまぐろの回遊状況が記録される標識を付け指令により切り離され、まぐろの行動が判明してきています。
1年間に地球を一周する程の距離を泳いでいるのではと見られます。

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まぐろの耳石による年齢判定

まぐろの耳石による年齢判定 まぐろは年を取るほど大きく成長します。その成長曲線は緩やかですが、死ぬ迄成長している様です。また、魚体が大きければ大きい程早く泳げると言う研究報告があります。老衰などは関係ないようです。

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スーパーフィッシュマグロの秘密 奇網(きもう)

奇網とは、まぐろやサメなど高速で泳ぐ魚に特有な血管網で、外部温度に左右されず身体能力を発揮できる優れた組織機構です。

スーパーフィッシュマグロの秘密 奇網(きもう)
鰓から入った酸素を多く含んだ、新鮮な冷たい血液は、心臓から送りだされ、動脈を通りながら、体温で上がった、隣り合った静脈内の血液温度を下げる。高速で泳ぐと大量のエネルギーが消費され、同時に体温も上昇するが、この奇網という仕組みで体温の過度の上昇を抑えているまぐろは外部温度より5℃~10℃以上の幅広い体温を保てると言われている。従って5℃~30℃以上の幅広い温度帯(熱帯から寒帯まで)での活動が可能となり、長距離を泳いでも体温が上がらない。エネルギーの原動力の血流をラジエーターである動脈で冷やす機構である。この物凄いエネルギーは、大量に捕食する餌によって賄われている。

F1レーシングカーで、生まれてから死ぬまで長距離ラリーを続けられる秘密 奇網
奇網という動脈と静脈が対になり体中に張り巡らされている特殊構造。
鰓の酸素吸収率は現代の科学技術では足元に及ばない程高く、将来この構造や酸素の取り入れの仕組みが解明されれば人類も鰓様の器具で酸素ボンベなしで潜水できるかも知れません。

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スーパーフィッシュマグロの秘密 飛びぬけて高い増肉係数

まぐろ:生きた精密化学工場の秘密
生まれてから死ぬまで15~25年も泳ぎ続けられる秘密
優れた成分の生物凝縮工場として原材料に秘密あり

増肉係数:魚体1kg増やすのに何kgの餌が必要かを表す係数

増肉係数

飛びぬけて高い増肉計数

イワシ・アジ・サバ・イカ等をDHA・EPA・ビタミン類・コラーゲン・タウリン・ヒアルロン酸・エラスチン・コンドロイチン・ミネラル類等を体内で濃縮生産するには、他の魚とは比較にならない量の原材料、すなわち餌を必要としているのです。

飛びぬけて高い増肉計数

1kgの体重を増やすのに15~20kgもの餌を必要とする大食いの秘密、弱点は早く泳げないと呼吸や体温調節が出来ず直ぐ死んでしまうことです。超能力を身につけたが休めない宿命を負ったとも言えます。一昔前のモーレツサラリーマンに似ているといえばまぐろに叱られるかも知れませんが。